DAOとは?【新たな組織の形態・初心者にもわかりやすく説明します】
DAOを知らない人「最近、DAO(ダオ)って言葉をよく聞くけどなんのこと?組織のことを言ってるみたいだけど、普通の会社とは何が違うの?」
こういった疑問に答えます。
もくじ
- DAOとは?【定義と特徴を解説します】
- DAOの事例【3つのDAOを紹介します】
- DAOの将来性【未来の新しい働き方に?】
■本記事の著者について 実際に複数のNFTプロジェクトのDAOに参加。ブログ、Twitterでクリプト関連の情報発信をしています。
DAOは未来の株式会社的なポジションになりうると言われています。実際にNFTプロジェクトなどのDAOで働いて、収入を得ているクリエイターやエンジニアもいます。
そんな働き方の根本を変えうるDAOについて、初心者にもわかるよう専門用語なしで解説します。本記事を読めばDAOの概要だけでも掴めるはず。それではいきましょう。
※「NFTって何のこと?」という方は、以下の記事も併せてご覧ください。
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DAOとは?【定義と特徴を解説します】
はじめに言葉の意味から見ていきましょう。「DAO(ダオ)」とは、「Decentralized Autonomous Organization」の頭文字をとったものであり、直訳すると「自律分散型組織」です。
、、、と言われてもようわからんって感じですよね。
言葉を分解して考えてみましょう。「自律」とは組織の運営が、第三者からの制約を受けずに、自らのルールに沿って自動化されている状態をさします。「分散型」とは、リーダー(社長とか)のような権力を持つ人がいないということ。
つまり、「自律分散型組織」とは、第三者に制約されず、リーダーなしで運営が自動的されている組織、と言えます。
補足
上記の定義だと詳しい人には怒られてしまうかもしれません。というのも、本来のDAOにおける「自律」というのは「ソフトウェア(ブロックチェーン上のスマートコントラクト)により自動化されている」ことを指すからです。
簡単にいうと「人間の手を加えずともプログラミングのコードによって自律的に動く組織」が本来あるべきDAOの姿ということ。
ただ、現状プログラムによって完全に運営が自動化されているDAOは少なく、まだまだ発展途上という感じです。
以上も踏まえてですが、DAOは人によって定義がまちまちです。あくまで、わかりやすさを重視した私なりの解釈であることを念頭に読み進めていただければと思います🙇
言い訳もほどほどにして進めていきましょう。
次にDAOの特徴について解説します。大きくは以下3点。
- 特徴①:リーダーがいない
- 特徴②:投票によって意思決定する
- 特徴③:誰でも参加可能
それでは順番に見ていきましょう。
特徴①:リーダーがいない
定義の部分でも触れましたが、DAOは会社と違い、絶対的な権力を持つリーダーがいません。従来の会社では社長のようなリーダーがいて、意思決定もしますよね。
DAOはリーダーが指示するのではなく、参加者が自ら仕事を提案します。そして、その参加者の提案は特徴②で解説する投票によって実行の可否が決まります。
特徴②:投票によって意思決定する
DAOの意思決定は、ガバナンストークンの投票によってなされます。
ガバナンストークンとは、DAOから発行されている投票権のようなもので、これは仮想通貨になっています。
株式会社で言うところの「株式」に置き換えるとわかりやすいです。会社の方針を決めるとき、株主が意見を申し立て、議決権を行使しますよね。
一方、DAOでは株式の代わりに議決権として「ガバナンストークン」が用いられる、ということ。
特徴③:誰でも参加可能
DAOは年齢、性別、国籍を問わず誰でも匿名で参加することができます。
当たり前ですが、会社に入社するとなると、試験や面接に合格し、その後、住民票などの本人確認書類を提出しないといけませんよね。
一方、DAOに参加するのに上記のような条件は基本的にはありません。インターネットに接続できる環境があれば誰でも参加可能です。もちろん、ガバナンストークンを買うときや付与されるときにも本人確認は必要ありません。
DAOの事例【3つのDAOを紹介します】
それでは実際にどんなDAOがあるのか?
ここではDAOの事例を紹介します。取り上げるのは以下の3つです。
- 事例①:BitCoin(ビットコイン)
- 事例②:Nouns DAO(ナウンズダオ)
- 事例③:Ninja DAO(ニンジャダオ)
それでは順番に見ていきましょう。
事例①:BitCoin(ビットコイン)
はじめに紹介するのがビットコインです。
完全に自律分散的に動いており最も成功したDAOといえます。
ビットコインにはリーダーはおらず、かつプログラムコードに従ってネットワークが運営されています。もちろん、私やあなたを含め誰でもビットコインに参加できます。
ただ、DAOの特徴②で解説したガバナンストークンは存在しません。代わりに、ビットコインに対する提案や改善はBIP(Bitcoin Improvement Proposals)と呼ばれる改善提案の場で精査された上で、採用されるか決まります。
事例②:Nouns DAO(ナウンズダオ)
次に紹介するのがNouns DAOです。
NounsはNFTプロジェクトであり、プログラムによって毎日1つのNFTアートを永続的に自動生成する仕組みになっています。
NFTの売上は全てトレジャリーと呼ばれるNons DAOの財布に入り、そこから出金するには参加者による投票で同意を得る必要があります(ただし、売上の10%は開発費として創設者たちに渡るとのこと)。
Nouns DAOの画期的なところは、この「NFTの生成」→「お金の分配」→「参加者の同意による出金」の一連の仕組みが、全てプログラムによって記述されているところです。
プログラムによって自動化されているという観点では、ビットコインに続くDAOの成功例と言えますね。
事例③:Ninja DAO(ニンジャダオ)
最後に紹介するのが国内で最大級のNinja DAOです。
こちらも「CryptoNinja」というNFTプロジェクトのDAOです。
最大の特徴は、キャラクター(IP)を誰でも自由に商用利用できる点で、実際にたくさんのファンアートやジェネラティブNFTなどの二次創作が出ています。
余談ですが、実際に私もNinja DAOに所属しており、二次創作のジェネラティブNFTもいくつか所有しています。
ゲームにも進出していたり、最近だとアニメ化が決定するなど今後の動きに目が離せませんね。
DAOの将来性【未来の新しい働き方に?】
最後にDAOの将来性について書いて終わりにします。
今後、ブロックチェーン技術がさらに世間に広まったら、間違いなくDAOも増えるでしょう。つまり会社ではなくDAOで働くという選択肢が増えるということ。まだ数は少ないですが、現在もDAOで働いて収益を得ている人たちがいます。
ただ、DAOには法律・税務的な整備が不十分だったり、ハッキングのリスクがあるなどの課題があります。それらの課題が解決してからでないと、マスには広まらなさそうです。
結局未来は誰にもわかりませんが、DAOはその性質上、従来の会社と比べて自由で実力主義的な一面があります。自分の性格や好きな働き方に合わせて、会社とDAOのどちらで働くか選択できる、こんな未来がきたらいいなと個人的には思っています。
本日の記事は以上になります。
最後まで読んでくださってありがとございます🙇
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