メタバースとは?【ブロックチェーンとの関係は?わかりやすく解説】
メタバースを知らない人「最近、何かと耳にするメタバースって何のこと?Facebookが社名をMetaに変えたあたりからちょくちょく話題になってる気がするけど何か関係あるの?」
こういった疑問に答えます。
もくじ
- メタバースとは?
- メタバースの事例
- メタバースの今後
■本記事の著者について メタバースを含めたクリプト関連の情報発信をしている専業のブロガーです。 Twitterでは気になるニュースについて毎日発信しています。
2021年10月、Facebookが社名をMetaに変更すると発表し、大きな注目を集めてきたメタバース。ただ、「ぶっちゃけメタバースって何のこと?今更聞けない・・・」という人もいるかと思います。
本記事では、メタバースについて初心者でも理解できるよう、専門用語なしで解説していきます。それではいきましょう。
※メタバースは人によって定義がバラバラだったりします。 本記事ではわかりやすさ重視で解説しているのもので、私の一解釈であることをご承知おきください🙇
メタバースとは?
はじめに語源を見ていきます。メタバースを英語にすると「Metaverse」で、「Meta(ギリシャ語で”高次の”という意味)」と「Universe(宇宙)」を組み合わせた造語です。
直訳すると「高次の宇宙」・・・?なんか分かりにくいし仰々しいですね(笑)
分かりやすく一言で表すなら、メタバースとは「現実ではない、インターネット上の仮想空間」です。
具体例としてよく出てくるのが、皆さんおなじみの人気ゲーム「あつまれどうぶつの森」(以下あつ森)。どうぶつたちのいる島で、自分の分身であるアバター(主人公)を操作して、生活するゲームです。現実世界の時間とゲーム上の時間がリンクしており、インターネットを通じて世界中の人たちと交流できます。
つまりメタバースとは、現実世界にいながらも、アバターを通して「あなた」が活動できる仮想空間のこと、とも言い換えられます。
ここで以下のような疑問を持つ人もいるはず。
- 疑問①:メタバースってVR(仮想現実)を用いた技術のことではないの?
- 疑問②:それって別に新しくなくない?
順番に解説します。
疑問①:メタバースってVR(仮想現実)を用いた技術のことではないの?
メタバースというと、VRゴーグルをつけて現実のような体験をする空間、と思っている方も多いと思います。
しかし、メタバースでは必ずしもVRによる体験は要りません。あくまで、メタバースとは「空間」を指しています。一方、VR(仮想現実)が指しているのは「実際に起こっていないことを仮想的に体験する」ことを目的とした「手段」や「技術」のこと。
メタバースとVRは親和性が高く、この2つが組み合わされているサービスは多いですが、「メタバースにVR技術は必須ではない」ということを理解しておきましょう。
疑問②:それって別に新しくなくない?
あつ森みたいに仮想空間でアバターを動かすゲームは他にもたくさんありますよね。例えば「フォートナイト」とか「FF14」とか。
この疑問はごもっともで、メタバース単体で見ると今までにたくさんの事例があります。ただ、これから解説するのは従来のメタバースではなく「ブロックチェーン技術を用いたメタバース」です。
ブロックチェーンとは「中央管理者なしで動く、改ざんが不可能な台帳を使った技術」のこと。ビットコインなどの仮想通貨に用いられている基盤の技術です(詳細は以下の記事を参照)。
参考:ブロックチェーンとは?【初心者にもわかりやすく解説します】
メタバースにブロックチェーン技術を用いることで以下3つのメリットが生じます。
- メリット①:ユーザーも運営に参加可能
- メリット②:メタバース内のアイテムの所有権を得られる
- メリット③:メタバース外の現実で価値がつく
順番に解説していきます。
メリット①:ユーザーも運営に参加可能
メリット1つ目は、ユーザーもメタバースの運営に参加できるということです。
運営に参加するには、それぞれのメタバースのDAO(自律分散型組織)に入る必要があり、DAO内では開発の方針を決める上での投票が行われます。
DAOとは「リーダーなしで運営が自動化されている組織」のこと(詳細は以下の記事を参照)。
参考:DAOとは?【新たな組織の形態・初心者にもわかりやすく説明します】
あつ森で例えるなら、新しい家具をユーザーが提案して、DAO内で承認されれば、その家具が採用されるということです。考えるだけでもワクワクしますよね
メリット②:メタバース内のアイテムの所有権を得られる
メリット2つ目は、メタバース内のアイテムの所有権を得られるということ。
ユーザーが獲得したメタバース内のアイテムはNFT(非代替性トークン)となっており、複製することも改ざんすることもできません。加えて、NFTはブロックチェーン上に記録されるので、ユーザーは所有権を証明できます。
NFTとは「複製や改ざんすることができない唯一無二のデジタルデータ」のこと(詳細は以下の記事を参照)。
参考:NFTとは?【特徴・活用例など初心者にもわかりやすく解説します】
あつ森で例えるなら、ゲーム内で「金の釣り竿」を所有していた場合に、現実世界でも所有していることを簡単に証明できる、ということ。
分かりづらいかもですが、これってすごいことです。例えば、「金の釣り竿」のNFTを提示することで、「金の釣り竿」を持っている人しか参加できない現実の釣りコミュニティに参加できる、みたいなことも可能。NFTの可能性を感じます。
メリット③:メタバース外の現実で価値がつく
メリット3つ目が、メタバース内の通貨やアイテムに価値がつくということです。
DEX(分散型取引所、メタバース内の通貨を主要な仮想通貨に変換できるところ)やNFTマーケットプレイス(NFT版メルカリみたいなもの)で、メタバース内で得た通貨やアイテムを主要な仮想通貨に変換できます。
この主要な仮想通貨は日本円などの法定通貨に換金が可能なので、すなわち「メタバース内でお金を稼げる」ことを意味しています。
あつ森で例えるなら、「ベルを日本円に」「釣ったシーラカンスを日本円に」が可能ということ。ゲーマーからしたら最高の時代です。
以上が、メタバース×ブロックチェーンのメリットです。ちなみに以下の記事を参考にしました。英語ですが、短く簡潔にまとまっていたので時間のある方はぜひ。
メタバースの事例
ここからはメタバースの事例を紹介していきます。本記事では、ブロックチェーン技術が用いられているメタバースに絞りました。それが以下2つ。
- 事例①:The Sandbox(ザ・サンドボックス)
- 事例②:Decentraland(ディセントラランド)
順番に解説していきます。
事例①:The Sandbox(ザ・サンドボックス)
1つ目に紹介するのが、The Sandbox(ザ・サンドボックス)です。
メタバース上にLAND(=土地のこと)を購入、レンタルすることで、オリジナルのゲームやアイテム、キャラクター、サービスを作成することができます。ワールドが3Dボクセルで表現されており「Web3版のマインクラフト」と形容する人も多いですね。
Web3とは「特定のサービス事業者に依存せず、ブロックチェーン技術によってデータを個人に分散させるインターネット」のこと(詳細は以下の記事を参照)。
参考:Web3とは?【次世代のインターネット・初心者にもわかりやすく解説】
もちろん、このLANDやアイテムなどはNFTとして売買が可能になっています。つまり、メタバース内でクリエイターやトレーダーとしてお金を稼げる、ということです。
個人だけでなくさまざまな企業が参入しており、スクウェア・エニックスのような有名企業も参入しています。
事例②:Decentraland(ディセントラランド)
次に紹介するのがDecentraland(ディセントラランド)です。
こちらもThe Sandboxとゲームシステムはほとんど一緒ですが、世界観に大きな違いがあります。The Sandboxが3Dボクセルで作られているのに対し、Decentralandは3Dポリゴンで作られている点です。つまり、より現実に寄せた世界観ということになりますね。
曲線が多い創作物など、ボクセルでは表現が難しいものを扱うクリエイターは、こちらに流れていきそうですね。
メタバースの今後
ここまでお疲れ様です。さいごにメタバースの今後について書いて終わりにします。
メタバースが拡大することで以下の流れを加速させるでしょう。
クリエイターの活躍
ここまでの事例を見てきても分かるとおり、圧倒的にクリエイターの活躍の場が増えます。
ゲームを作ったり、アバターを作ったり、アバターに着せる服をデザインしたりなど・・・数えたらキリがないですね。
それと同時にアーティストにもチャンスがあると思っています。メタバース内で音楽ライブのチケットをNFTとして売りつつ、ライブを開催したりもできそうですよね。
テレワークの増加
当たり前かもですが、メタバースでビジネスができるようになったらテレワークで完結します。
都心から離れた田舎でマイペースに働きたい人や、過疎地域のような場所に住んでいる人々にも、メタバースは平等な機会やビジネスチャンスを与える可能性があります。
新たな仕事の誕生
メタバース内では新たな仕事もどんどん出てきそうです。
例えばマイクラのように家を建築するスキルは、メタバース上では大きなビジネスになり得ます。まさに「ワールドクリエイター」ですね。
他にも、メタバース内の土地の売買(不動産の取引)が行われたり、NFTトレーダーみたいな人も増えていくでしょう。
とはいえ課題がまだまだ山積み
ここまで色々と書いてきましたが、ブロックチェーンを使ったメタバースは、法律が追いついていないという問題を抱えています。主に所有権や税金の部分ですね。
実際に普及するのは、この辺の法整備が成されてからになりそうですね。のんびり待ちつつ、波が来るのを待ちたいと思います。
本日の記事は以上になります。
ブログ以外にもTwitterにてクリプト関連の情報発信をしているので、ぜひチェックしてください!
最後まで読んでくださってありがとうございます🙇